内向・外向 内向と外向の反転

  • 2015.01.13 Tuesday
  • 19:17
ユングによれば、どんな人間も純粋に内向的、純粋に外向的ではなく、
内向型になっては外向性が心のどこか奥の方に未発達の状態で眠っており、
また外向型にあっては内向性が同様な状態で眠っている。

ユングはこのことについて、『無意識の心理』のなかで、
二人の若者が一緒に山野を歩いていて、美しい城にやってきたときの譬えを用いて語っている。

二人の若者とは外向型と内向型の若者である。二人は白の内部を見たいと思う。
内向型がそういうと、外向型は「入って行こう」という。内向型は躊躇するが、外向型はどんどん中に入っていく。
内向型はこのとき、入っていくことは禁じられているのではないかとか、なかに猛犬がいるのではないかといったことをぼんやり思い浮かべている。

外向型は誰かいれば「聞いてみればいいじゃないか」と答える。このとき何か面白ことがあるのではないか、誰かと出会うのではないかとか、ロマンチックな冒険のことなどぼんやり考えている。

外向型の楽天主義に頼って、二人は城のなかに入り込む。白の内部は古文書蒐集の部屋がいくつかあるばかりで、これといって変わった様子はない。

このとき、内向型は嬉々とし始める。それは彼の興味を引くもので、そこの管理人からいろんな話を聞こうとし、じっさいいろんな質問をする。この時、内向型の物おじする態度は失われている。

他方、外向型の若者はというと、意気阻喪し始めている。退屈になり、あくびが出始める。なぜなら、ここは退屈な古文書を集めた図書館のようなもの。古文書なら、わざわざこんなところまでこなくてもよかったのに。外向型はなんとなく気が滅入ってくる。そして消極的になる。

内向型は「すばらしいじゃないか」と叫ぶが、外向型は「退屈で死にそうだ」と思う。内向型は怒って、「こんなやつとはもう一緒に旅行はしないぞ」と思う一方、外向型は内向型が怒るのを見て「こいつはエゴイストだ、自分の興味のためならこんないい天気の日をむだにして」と心中思う・・・。

この話をあなたはどうとらえるだろうか。もし、あなたが外向型であれば、じっさい外向型の若者のような行動をとるかもしれない。内向型であれば内向型の若者のような行動をとっているのではないだろうか。

ユングはこの話で、内向型が外向型となり、外向型が内向型となったところを示したが、内向型の外向性は外向型の外向性とは違うものであり、外向型の内向性は内向型の内向性とは違うものであると述べている。

自分自身が外向型であるか、内向型であるか、迷う人もいるだろう。

この時、この二人の若者のうち、自分はどちらに当てはまるかと感じるか、それによって自分が内向型と感じるならば、それは内向型の内向性なのか、外向型の内向性なのか、また同様に外向型と感じるならば、それは外向型の外向性なのか、内向型の外向性なのか、照らし合わせてみれば判断がつくだろう。
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